これからは、木工で地方創生。

3.11以降、私たち日本人の指向性が大きく変わったと言われます。

 

変化の一つは、お金を稼いで消費をする都会的な暮らし方から、地方で生産者となり暮らしそのものを楽しむ暮らし方へ、若い人たちの関心がシフトしているんだそうです。田舎暮らしなんて、かつては中高年層の方々がリタイア後の暮らしを愉しむイメージが強かったのですが、それは豊富な貯蓄を背景とした悠々自適な暮らし方で、生産者になるのとは少し違いますね。

 

一昨年より高山市の移住定住活動のお手伝いをしています。担当者がおっしゃるのは、移住定住に若者の関心が増えているのだそうです。そして昨年ゲスト参加した移住定住セミナーにも、中高年より若者の参加が圧倒的に多かったんです。


しかし、若者の移住定住で一番のネックとなるのは、働き口なんだそうです。そもそも仕事がないから地方の若者は地方から流出しているのです。大したスキルもないままに地方へ入って一般的な仕事に就くのでしたら、地元の雇用を奪ってしまうことにもなります。

 

そこで私は、地方へ移住定住を考えるのでしたら、地方の人たちが持っていないスキルを身に付けて地方に入って行くべきだと考えています。そして新たな産業を興すくらいのことを考えるべきだと考えています。地域の活性化を担っていくべきなのです。

木工は、それができます。


 

 

たくみ塾でモノづくりを学ぶ塾生は、家具デザイン木工技術ばかりでなく、素材を産出する森林自然環境に関心が高い人材が集まります。そうした中から、地域の木材を活用したモノづくりに取り組む事例も随分と増えてきました。そしてその活躍は、地域の活性化にも寄与しているのです。

 

 

 ■木工房ようび

   ┗http://youbi.me/

   岡山県西粟倉村で、地域産のヒノキを用いた椅子づくりを得意とし、森と都市を結ぶ取り組みを行なっている。

 

 ■しもかぷ工房

   ┗https://www.shimokap.com/

  北海道占冠村で、地域の雑木に付加価値を与え、素晴らしい木工作品を作り出しています。

 


 私たちが行なっている木でモノを作るという仕事は、森林と関わりの深い仕事でもあります。そして国産広葉樹を加工してモノを作る私たちは、海外から木材を輸入する商社ではなく、地方林業製材業とのつながりも強いのです。

 

森林たくみ塾では昨年、島根県で地域産材を活用したプロジェクト「HamadaWoods」に携わらせていただきました。このプロジェクトは、これまでパルプやバイオマスとしての利用価値しか見いだされなかった広葉樹をモノづくりの素材として活用することで、林業と木工業で地域を活性化させてゆく取り組みです。たくみ塾スタッフが毎月のように技術指導に通い、現在はOBの皆川くんを中心に地域の広葉樹を活かしたモノづくりが始まっています。こうした一連の取り組みを通して、私たちはモノづくり+地方活性化の相性の良さを肌で感じています。

 

今年は、地方での新規木工所の立ち上げ支援事業や木工所再生事業などが新たな展開を見せてくれそうです。そして、そうしたところへ私たちが育成した人材を送り込むことになってくることでしょう。

 


地方が抱える課題を解決するために、いろいろな政策が打たれています。地域おこし協力隊もその一つですね。残念ながら、木工での活躍事例は少なく、まだまだ観光分野と林業分野での活躍に留まっているように思います。

 

そうした中で、たくみ塾生の地域おこし協力隊での活用事例も増えてきました。アイルランドのJosephWalshStudioでの活躍を終え、昨年からOBの平井くんが奈良県川上村で地域おこし協力隊として活躍しています。そこに、この春から卒塾生1名が合流することになり、吉野杉を中心とした地域産材の活用が進むことを期待しています。また、先程紹介した島根県で活躍する皆川くんも、地域おこし協力隊として活躍しています。彼の活躍ぶりだけでなく、HamadaWoodsの取り組みは、地域活性化の切り札としても注目を浴びています。

 


これまでも、国産材活用の取り組みはありましたが、スギ・ヒノキの針葉樹、中でも間伐材の活用が主流ではなかったでしょうか。もう20年も前のことですが、森林組合がこぞって木工所を設けた時代があります。しかしながら、商品企画や販売ルート、そして何より制作する職人の人材難のために、うまく軌道に乗せているところはわずかだと思います。



 

私たちオークヴィレッジグループが切り拓いてきた国産広葉樹を活用したモノづくりの流れは、「モノづくり+地方創生」となって、今後追随する組織や地方自治体も増えてくることでしょう。それに伴って、プロとしてのつくり手が地方で求められるようになってくるはずです。

 

そして私たちは、育成した人材を地域活性化の切り札として全国へ展開していく思いを抱いています。

 

「自分が作りたい。」

始めは個人的な欲求を満たすために踏み出したモノづくりの道かもしれません。


「自分の持つ能力で、社会をより良くしたい。」

作ることが満たされると、更に上の欲求を目指すようになるものです。


まずは、作ることができる人になる。

そこから、あなたが思う木工の、更に上を目指して欲しいのです。


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